南インドのチェンナイ(マドラス)は、ベンガル湾を臨む東岸部に位置していて、インド四大都市の一つでありながらも、どこかのんびりとした雰囲気をもつ、常夏の街です。
イスラム文化の影響をあまり受けていない南インドには、純粋なインド文化に彩られたドラヴィタ族の世界があり、独自の伝統を今に受け継いでいるのです。
チェンナイの南部にあるのが、ヒンドゥー寺院の代表とされるカパレシュワラ寺院。
高さ37メートルもある巨大なゴープラム(末広がりの形をした門塔)があり、そこには、ヒンドゥーの神々達の像がみごとに彫られており、ドラヴィタ様式の象徴とされています。
カパレシュワラ寺院がよく見えるこの界隈は小さなお店が多く、行き交う人でいつもにぎわっているところ。
そこに、人目をひくかわいい女の子が座っていました。
そして、大きくそびえ立つゴープラムを、まっすぐ眺めているように思えました。(本当は、ただ座っていただけなのかもしれませんが)
すぐそばにいたサリー姿のお母さんが、カメラを向ける私に、優しい笑顔でほほ笑んでくれて、親しみのある微笑みは、南インドのさわやかな風をさらに心地よくさせて
くれているようです。 |