ネパールの首都、カトマンドゥーから東7キロに位置するボダナートは、ネパールにおけるチベット仏教の中心地です。
ストゥーパのゲートを入ると、最初に目に飛び込んでくるのは、ネパールのシンボルでもある「真実の目」。清々しい青空一帯に、四方を見つめているその目は、カトマンドゥー盆地を囲むヒマラヤの山々へ向けられているかのようです。 その尖塔からカラフルに張り巡らされた、チベット文字で書かれた経文の旗々が風になびいています。
巡礼者たちは、大きなストゥーパ(仏舎利塔)の周りを、数珠やマントラ(真言)が刻まれているマニ車を手にもち、時計回りに行列して歩きます。マントラをつぶやきながら、マルーンカラー(エビ茶色)を纏う青年修行僧たち。 そして、チベット衣装を鮮やかに着こなす女性達に目が奪われます。
私たち日本人と似たような顔だちを持つチベット系の人々。 そこで出会ったチベタン少女のはにかむ笑顔が、とても印象的でした。
同じ東洋人として、どこか懐かしく、親しみが持てて魅せられてしまうのです。
少女の優しい眼差しは、素朴で温かく、現代の私たちが、置き忘れてしまった大切な何かを、気づかせてくれてるようでした。
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