中国のほぼ中央に位置する中衛は、寧夏回族自治区の区都、銀川より200キロ南西の衛寧平原にあります。
中衛は、中国古代文明が繁栄した大河、黄河のある町ですが、そのすぐ近くには、ラクダ達の姿もみえるトングリ(騰格里)砂漠が広がっています。 ここでは、砂漠防止の研究が進んでいて、緑地化の為の植物が、大切に育てられているのです。
かつては別荘であった小さなコテージに宿泊した翌日は、いよいよ黄河で筏くだり。 3、4人乗りの筏は、浮きが羊皮で作られたユニークでめずらしい小舟です。
筏に乗って接近した黄河は、まるでチョコレートシェ−クのような茶色い泥の河。今にも落ちそうでハラハラする場面もあるのに、筏は静寂な景色の中、ゆっくりと慣れた様子で楽々と進みます。
筏くだりの後は、ラクダにのってトングリ砂漠の丘を登り、高台から雄大な黄河を眺渡す気分の良さ。
そんな一日の心地よい疲れは、ぐっすりと睡眠をもたらします。 夜空を見上げると、満天の星が輝き、天の川が降りそそぐ中、人工衛星がゆっくり動いているのが見えました。 夢の中では、きらきら輝く天の川を星屑の筏にのって、そっと漕ぎ出してみるのもいいかもしれません。
|